一個人の自己満ブログサイト女性向きの為、BL・801要素が殆どです。苦手な方はご注意ください。
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取扱ジャンルは、DRRR!!/臨帝中心・帝人受けです。
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アニメ3話らへんで初めて臨也さんと帝人君が遭ってから、程なくしての話。
臨帝未満です。
そう言えば、5話最後で女の子がいる病院に来た臨也さんを見て一言。
この設定、臨帝でやりてえ。(死んで下さい)
そう思った自分に泣けましたorz
書いていたらスミマセン。
というか、パラレル思いっきり書きそうな自分が居る(おい)
臨帝未満です。
そう言えば、5話最後で女の子がいる病院に来た臨也さんを見て一言。
この設定、臨帝でやりてえ。(死んで下さい)
そう思った自分に泣けましたorz
書いていたらスミマセン。
というか、パラレル思いっきり書きそうな自分が居る(おい)
間違った、始まりの鐘
夜の、何もない平凡な日常でそれは起こった。
そう、近付いちゃいけない人の一人と偶然にも鉢合わせ。
繁華街を通り抜けた人、通りの少ない拓けた何も無い場所でぼんやりとしていた。それが行けなかったのだろう。
後悔しても、遅いのだけれど。
そして、今。
声を掛けられてから、ずっと何も言わずニコニコと此方を見ている。そう、ずっと。
正直、居心地が悪い。この場合は、自分から打開した方が良い気がした。
なけなしの勇気を絞ってみる。
「あ、あの?」
「んー何?」
予想に反して、のんびりとした声。
でも、じいっと食入る視線に怖気づいて来た。
「えっと・・・やっぱり、何でも無いです。」
「ちゃんと言いたい事言った方が、健康の為だよー。」
言えません、恐ろし過ぎて声が出ません。
なんて声に出せたら、良かったのに・・・。
遠い目をしてみる。すると。
「なに?考え事?」
「うわッ!!」
び、吃驚した。急に目の前に顔のドアップだ、心臓が悪過ぎる。
「あはは、驚いた顔~。」
「あの、人をからかわないで――」
「うん、可愛いね。驚いた表情も。」
下さいと言おうとして、失敗した。
何を考えているか分からない笑顔。
やりにくい、非常にやり辛い。会話が続かないから、もっと困る。
紀田君も居ないし。本当、何だか話しづらいし。
「あの、紀田君に用事ですか?と言っても、、傍に居ないんですけど。」
「全然違うから、安心して。」
ですよね、この場に居る時点で分かってたんですけど。と言うか、何を安心すればいいんだろう。
「・・・。」
「・・・。」
遠くの喧騒が耳を擽る。それが、逆に心が重くさせていく。
でも重い沈黙、は僕だけで、片やニコニコ笑顔で此方を見ている。
何だか、とても居心地が悪い。
どうしてだろう。
「用件、無いなら。帰って良いですか?」
重い口が漸く開けた。そのまま一気に吐き出す。
そして、失礼します、と歩き出そうとした。
が、失敗。
ガクンと、身体が前のめりになる。
「用、有るんだ。帝人君に。」
腕を掴まれた。しかも、結構強く。逃げたいが、それは懸命じゃない気がして即諦めた。
痛いなあ、なんてぼんやりと頭の隅で考えながら、さっさと話を切り出した。
「僕にですか?」
「うん」
「用件は、何でしょう?」
「んー、何だろう?」
「え・・・?」
「何だろうね、帝人君?」
いや、僕に聞かれても困るんですけど。
首を傾げる相手に、重い溜息しか出てこなかった。腕はとっくに外されていたが、何故か逃げる気が起きなかった。
失せたとも言うけど。
「あ、」
そう言えば、今更ながら思い出した。この人に初めて遭遇した時の事。
「ん?」
「大丈夫でしたか?」
「何が?」
「えっと、ごみ箱。確か・・・平和島さんに投げられましたよね、思いっきり頭に。」
ゴインといって、思いっきり吹っ飛ばされていたんだった。驚き過ぎて唖然としていたけど、今思えば凄くバイオレンス的な光景だった。
「ああ、アレ、ね。」
まあ今実際ケロッとしているから、大丈夫なんだろうけど。何となく、人として心配すべきだと思った。
例えどんな凶暴な人でも、狂人でも、だ。
「だから。」
「眩暈、とか、頭痛、とか、有りませんでした?」
「・・・え」
「コブとか、出来てませんか?」
手を伸ばしたのは、何時もの癖。小さい頃、怪我した時とかに良く紀田君にしてもらってたし、自分自身もしていた。
ペタリ、頭を触れてみて特に異常無し。
良かったと思って一安心して、相手の顔を見て、気付いた。
自分の仕出かした、大失態を。
「あわうわあああ!!ご、ご、御免なさい!!今直ぐ退けます、だから怒らないで下さい!!」
慌てて飛び退こうとしたら、また両腕を掴まれた。今度こそ、この世の終わりだと思った。本気で。目を合わせない事が唯一の救いだった。
でも、掴まれた腕が痛い。背けるなと、責められている様で。
「あ、ああの」
でも、返って来た言葉は予想を遥かに超越していた。
「怒らないから。」
「・・・へ?」
「と言うか、離れないで良いよ。」
「はい?」
「うん、帝人君は、良いよ。」
訳が分からない。
その間にも拘束された掌は、頭では無く両頬へと導かれた。
「気持ちいいね。手ってこんなに柔らかかったっけ?ああ、君の手だからか。」
「なッ!!」
此方を見たまま、微かに目が細められた。
瞬間、熱が上がった。
何だか凄く恥ずかしい。だから、手を離そうとしたが、びくとも動かない。それどころか、逆にぐっと押さえつけられた。
掌から伝わる、冷たい人の肌。意外に柔らかくて、ちょっと気持ちいいと思ってしまった。
だから、視線も反論するタイミングも、全て見失った。
えっと、この状況って、どうすれば・・・
「帝人君」
「な、何ですか。」
今度は何を言われるんだ。と言うか、この手外さないんだ。
「名前」
「はい?」
「俺の、名前。」
「名前って・・・折原さん、ですよね。」
「うん、半分正解、半分間違い。」
どういう事だろう。
首を傾げると、くすり、笑った。ちょっとだけ、苦笑が混じっているのは気のせいだろうか。
「俺の求めてるのは、違うんだよ。何か、分かる?」
「い、いえ、全然。」
ふるりと首を振る。刹那、手に重なる大きな冷たい手。
音が、消えた気がした。
「下の名前、呼んでよ。」
「した?」
「正臣君から聞いてるから、知ってるでしょ。」
えっと、確か・・・
「折原、臨也、さん?」
「そう、呼んで。」
「よぶ?」
「イザヤ、呼べるでしょ?其れ位。正臣君は呼べるんだから。」
「えっと・・・」
呼べば良いのかな?
そして、はたと今の状況を思い出し、気恥しさが一気に這い上がる。
でも、言わないと一生このままってのもありそうで怖い。それは、非常に困るし、嫌だ。
だったら、一瞬の恥がなんだっていうんだ、帝人!
「あ、の、その・・・」
「い、い・・・いざ、や、さん?」
多少違和感が有るけど、これで勘弁して欲しい。
そう思った瞬間、目の前が真っ暗。
「んー、90点だけど。可愛いから、許す。」
抱きしめられてるって気付いた時には、もう遅かった。
「やっぱり、最高に可愛いね、帝人君って。」
それでも、何だか突き離せなかった。
人の温かみを直に感じれて、少しだけホッとしたのかも知れない。だから、誤魔化されても良いかと思った。
その後、大変な目に遭うなんてこの時は、思いもよらなかった。
「みかどくーん!」
「ああ、あの時、ごみ箱の心配すれば良かった!!」
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