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一個人の自己満ブログサイト女性向きの為、BL・801要素が殆どです。苦手な方はご注意ください。 初めての方はカテゴリーの「ご案内」にある「初めに。」の記事をお読みくださいませ。 取扱ジャンルは、DRRR!!/臨帝中心・帝人受けです。 また、各関連企業様、出版社様、原作者様とは、一切関係ございません。
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漸く、5話のパロが出来上がったのでUPします。
題名だけに、何日もかかってしまいましたorz

題名は大好きな歌手さんの歌に似せています。考えなくて申し訳ないです;


冒頭に書いている通り、以前アニメ5話を見てやりたいと言っていたモノです。
臨也さんが病院にいる女の子の所へお見舞いに行くというのを、パロっています。勿論、女の子は帝人くんになっています。
色々贈呈等あります。本文では触れていませんが。
臨也さんウザヤではありません。

因みに臨帝ですが、若干、正、静→帝っぽいかもしれません。


それでも大丈夫な方のみ見て下さいませ。


言い出してから、かなり時間が掛かってしまいましてスミマセン。










終わり無いモノローグ



此処は、白い地獄。
何処までも優しくて、優しい、監獄所。
現実から切り離された、箱庭。

だから、傷付かなくてすむ。何が起こっても、耳に入ってこない。目を閉じたまま、何も無かった様に過ぎていく。

世界は動いているのに、この場所は動かないまま。
ただ刻む秒針が、過ぎるだけ。

だから、此処は甘い地獄。



目を開ければそこは、裏切る事無く存在する天井。
もう見慣れた景色に溜息しか出てこない。

つまらない。つまらない、つまらない、つまらない…。

呪詛の様に頭を駆け巡っても、時間は普段通りに刻むだけ。
恨むしかやる事がなくて、もう何度も零した溜息を吐く。握る手には、変わらない布の感触。

嫌になる。
どんどんと感情が欠落して行く感じがした。手の隙間から砂が零れ落ちる様に。

どうしようもなく憂鬱になった時、そんな時現れるんだ。


ガラリと音を立てるが、サイン。



「やあ、元気してる?気分はどう?」
ワンテンポ遅れて響く声に、顔が自然と歪むのは仕方が無い。だって、歓迎していないのだから、心底。
「嫌そうな顔するね。いつも。」
含み笑いをする相手に、半目を寄越した。
「イツモアリガトウゴザイマス、イザヤサン。」
棒読みなのも、何時通りの予定調和。
向けられる相手もそこの所は分かっている筈なのに、何故か毎度毎度と無くつまらないとばかりに溜息を吐く。

つまらないのは、こっちの方だ。そう大声で言えたら良いのに、言えないのは諦めているからなのだろうか。

「もうちょっと、可愛げな言葉言えないかなあ?折角お見舞いに来てあげてるんだし。」
「頼んだ覚えありません。」
「またまた、ウソ吐いちゃって。」

嘘なものか。
突っ込みは溜息となって消え失せた。代わりに自然と口にしたのは、心の籠もっていない科白の塊。

「すっごく、とっても、来てくれて嬉しいです。臨也さん。」
瞬間、吐き気がした。慣れたものはするもんではないと、再確認した。
そして吐き気を抱えたまま、間をおいて睨みを効かせた。効果なんて無いのだろうけど。
「・・・なんて、甘い言葉を僕が言うと思いました?」
「期待してたから、残念ー。」
肩を竦める様子に、あっそと白い目を向けた。
「はあ。もう何だろう・・・鳥籠に閉じ込められた気分。」
「酷く傷心的だね。」
「こんな状況下になれば、誰もがそうなりますって。」
「へえ。」
心にもない返事を無視して、重い身体を両肘を付いて緩慢に起こす。

薄いカーテンが引かれている向こう側には、もう暗闇が直ぐそこまで近付いていた。今までなら、これからって時間帯。
でも、今は只の闇。憂鬱になるだけの、黒。

「全く、大げさなんだから。」
溜息混じりの本音を零した瞬間。
ベッドの脇に歩を進めていた訪問者は、素早く両腕を取るとそのまま乱暴に押し倒し、シーツに縫いつけられる。衝動に顔が歪む。
こっちは、一応入院中の身なんですけど。そんなどうでも良い事が頭の隅で掠めていった。
目の前には、無表情で無機質な目が向けられていた。

ああ、怒らせた。本能で悟りながら、次第に開かれる口元のスローモーションの様な動きを捉えながら、言われる最終宣告を待った。

「分かって無いのは、帝君の方じゃない?」
色の無い声。剥き出しの刃が柔らかい部分に向けられる。

それを目を閉じ、甘んじて、受け入れる。微かに開いた唇が震えた。

「今、君は動けない状況下だって事、分かってる?」

瞼を開ける。
突き付ける冷たい事実に、じわりと疼きを伴う怪我。
最たる要因。

自分が余計な首を突っ込んだ為に起きてしまった、罰。
咄嗟に浮かんだ考えは最良の方法だと思っていても、実際には周りに多大な迷惑と気まずさを運び、関係性を拗らせた。自分一人だけならまだしも、周りを巻き込む形になった。望んでいなかったのにもかかわらず、沢山の波紋を広げてくれた。神は無情だと何度も恨んだ。与えられた激痛よりも、余程堪えた。出もしなかった涙が堰を切った様に溢れ、無意味な謝罪を口にした。何度か繰り返し、渇き切った頃に止めた。

これが、自分の考えの甘さが招いた、結果だと、甘受した。

だが、自分自身の中では理解させても、直接他人から言葉にされると悔しさとやるせなさから唇を噛むしか出来なかった。

そんな内心を余所に、容赦無い攻撃は続く。

「勝手な事は許さないから。足を切り落としてでも、此処に縛り付けてあげようか?最終的に。」
可笑しそうに口元を歪める。その様子に、漸く動く口。
緩やかな動作は苦笑を描く。
「そういいながらも、実際しませんよね?」
「さあ、今の所許容範囲内だから何もしてないだけだとしたら?見舞いも、行動を見張る為だったりして。」
「確かに、その通りかもしれませんね。でも。」

それでも、言葉の裏に隠された何かを拾う事が出来るから。それを信じたい。
自分の単なる妄想だとしても。

「優しいですよね。」

微かに瞠られた動作が全てだと、肌で感じた。だから、これ以上は何も言わなかった。視線を逸らさないまま、ただ見続けた。


部屋に侵入してきた風がカーテンを軽やかに揺らした。
はあ。どちらとも無く吐き出された溜息が、珍しい二人の間の重い沈黙に落ちる。それを合図に、離れゆく束縛の枷。距離が、元に戻る。


「つまらなそうだね。」
沈黙を破った声に、気だる気に瞬かせそして、そっと吐きだす息。
「当たり前です。皆に会えないんですから。」
その言葉に意外そうな表情を露わにさせた。
「来て無いんだ?」
「外の玄関先まで来ているのは、見掛けるんですけどね。」
肘を支えにして起き上がると、視線を窓へと映し眇めた。

そう小さな姿を窓の向こう側から発見する。ただ、声を掛けたくても掛けれない距離。
実際には大声を出せば気付くのだろうが、それが出来ない。
怖さと遠慮と、そうさせてしまう罪悪感に締め付けられて、声が掠れる。

だから、ただ見守るしか出来ない。


「でも、それだけで帰っちゃうんですよ。」

そんな自分が腹立たしくて、もどかしくて。間にある見えない距離に、どうしようもない切なさが溢れ出す。

「ふーん。」
「気を使わせちゃってるのかなあ。そんな事必要ないのに。」
こんな言葉を吐いたとしても、届けない人達には何一つ届かない。
物悲しい笑みを浮かべた。
「俺も、気を使ってるんだけど。」
おどけた様な、本気の様な良く分からない発言に、疑いの視線をすかさず送った。
「・・・どの面下げて言ってるんですか。」
「信じられない?」
「全く持って、信用できません。」
「あははは。」
きっぱりと言い捨てたのにもかかわらず、気にもしない軽い笑い声に、頬が引き攣れる。

何だか、この人相手に深刻に悩んでいるのがアホらしくなった。と言うか、余裕が無さが浮き彫りになった様で、情けなくなって来た。
これも、この密閉空間に閉じ込められているからだ。そう思おう。

もう、考えるのはよそう。止めた、止めた方が身の為だ。これからもこの空間で付き合っていく以上は。それが、処世術だろう。
そう結論付けた。


途端に、眠気が襲う。


「はあ、疲れた。もう寝ます。 」
力尽きた様にボスンとベットに身体を沈めた。頭上で喉を鳴らす様な忍び笑いが聞こえ、何だと上を見上げた。
「それに託けて、くれぐれも脱走しない様に。」
「・・・」
「どうかした?」
「もうちょっととか、引き止めないんですか?」
「言って欲しい?」
「・・・要りません、欲しくも有りません。」
「だと思った。」
笑って、肩を竦める。そして、付け加えられる言葉。
「ああ、でも帝人君が寝るまではちゃんと傍に居るから安心して良いよ。」
その声が、どこか遠くの方に聞こえる。本格的に眠気が来たのだと悟り、でもこれだけは言っておかないと。
重い口を開く。
「要らない、お節介、です」
自分の声も遠のいていく。それを止める術は無く、沈んでいく身体に身を任せ瞼を閉じた。


うつらうつらと消えゆく意識の中で、布団から所在無さげに出した手が空を彷徨い、人肌に触れると徐に掴んだ。
力の無い柔い力は、相手の手を捉えていた。それは、やった本人は知らないだろう。相手は、好きにさせたままその甲を親指で撫でた。

お休み、良い夢を。と言う言葉と共に。
それに反射的に返された、お休みなさい。その後に聞こえた規則正しい寝息に笑んだ。



何故だか、今日はちゃんと寝れる気がした。


 ***
自分の力ではコレが限界だと知ってしまいましたorz
美味しい設定なのに、うまく引き出せなくてスミマセン;でも、書いていて楽しかったです(笑)

何だか、続き書いてみたくなって来た(おい;)

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