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一個人の自己満ブログサイト女性向きの為、BL・801要素が殆どです。苦手な方はご注意ください。 初めての方はカテゴリーの「ご案内」にある「初めに。」の記事をお読みくださいませ。 取扱ジャンルは、DRRR!!/臨帝中心・帝人受けです。 また、各関連企業様、出版社様、原作者様とは、一切関係ございません。
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管理人がチキンな為、このサイトにあまり覗けなくて申し訳ありませんorz
これからは、なるべく頑張って覗きます(ちょっと違う;)

ネタは色々有るのですが、中々脳内だけで書きだすとなると時間が掛かっています。
もっと早く書ければ良いのになあ・・・。

そして、ネタは何故かパラレルな方向が多いというorz
どんだけ、カオスなんだよ私。

取り合えず、5話の病院ネタは書きます(まてい)
後何故か、今猛烈にナディア(知ってる人居ますかね?)に似た設定でパロをやってみたい。

取り乱してスミマセンでした!!



今回は、臨也→帝人で帝人君がぐるぐる回っています。半分は帝人君オンリーですが、最後にうざや(臨也です)さんが出てきます。
とっても、臨也さんがうざいです(笑)というか、キモイかと思います。
帝人君は、そんなに毒舌ではないかと・・・思います。
甘くしようとしたら、最後失敗しました。











見付けてはいけない、絶対アンサー




ボンヤリしていた。
それがいけなかったんだと思う。そう、きっとそうだ。

だから、うっかり普通ならありえない事に対処できなかった。


というか、もともとの原因は・・・


あの人の裏が見えない。

そもそも、あの言葉自体が嘘のようにしか聞こえない。真実味が無いというか、言葉自体が風のようで掴み所が無い。
だからか、夢や錯覚といったらそれでお終いだ。
それに、あの人物すら現実味が無い、気がする。

突拍子も無くヒョッコリ現れたと思ったら、次の瞬間には消えている。影も形も無く。その場に居たさえ謎なぐらい、何も残さずに。


だから、言葉の裏を探る。


「って、何必死になってるんだろ・・・」

はあ、溜息が青空に溶ける。
こんなに空は青いのに、心は反比例。

「別に、関係ないじゃないか。」

言われた。でも、それだけ。
意味の無い言葉の羅列を聞かされた、そう思えば片付く話。

「そもそも、何で僕が悩まなきゃならないんだよ。」
誰にでも無く、毒づく。その響きが空しくて、溜息が落ちる。

何に、何で引っかかるんだろう。
喉に突っかかった、取れそうで取れないもどかしさ。

「何なんだろう」

本当、何なんだろう。
あの言葉を発した人物も、それをずっと考えている自分も。

眩しい日差しに手を掲げて陰を作る。指の隙間から零れ落ちた光に目を眇めた。

確か、元凶になった日もこんなに蒼ざめた日だった。
「笑ってたっけ?・・・いや、何か違う気がする。そう、口元だけ笑っていた。

思い返した過去に、瞬間ゲンナリ。

消えれば、どんなに楽だったんだろう。
消えない、残像、場面。
表情、言葉、仕草。
伝えた全てが、刻まれたまま。治らない。じくじくと傷が広がる感覚の様に、じんわりと重みを増していく。

重たい、息切れがする・・・いや、そうじゃない。

「ただ、暴きたくないだけ。」

心の奥底に眠る正体に、気付きたくないだけだ。

「晴れ渡っていて羨ましいな」

空に飛びたてば、こんな憂鬱な気分も吹き飛ぶだろうか。
なんて、馬鹿な事を考えていた。


刹那、

ぎしり。

嫌な音が現実を教えた。


「うそ」

その音に、危険を察知したが既に遅し。
バギンと錆びついた音が悲鳴を上げた。凭れていた背中に支えが一気に無くなる感覚。

冷や汗が流れる。
咄嗟に手を伸ばそうとして、直ぐに諦めた。此処は、誰も居ない廃ビルの屋上。
手を伸ばした先で、誰かが助けてくれるわけでもない。まして、掴むものは何も存在して居ない。

ああ、落ちるんだな。結構痛いんだろうな・・・嫌だな、エグい現場になっちゃったら。

でも、

この苦悩から解き放たれるなら、良いかも知れない。

覚悟して、目を閉じた。





「何してるの?」
痛感も、大きな衝撃も何も来ない。代わりに降ってきたのは、声。
しかも、聞いた事がある。

ゆっくりと目を開けば、そこにあるのは予想通りの顔。
しかも、何を考えているのか分からない笑顔を貼り付けて。

辛気臭いです、そう言いたかったけど、声に出来なかった。何故だか、今は声にしてはいけない気がした。

「あ、れ」
代わりに出たのは、何とも呆気ない言葉。
「落ちたと思った?なら、残念でした。」
皮肉な口調に、現実が帯びてくる。助かったって事が、そして、全くもって不本意ながらこの覗き込んでくる人物に。
次第にハッキリしてくる意識に、何だか胸の奥がムカムカしてきて文句の一つでも無償に言いたい気分。
「そんな、捻くれた言い方って――」
無い、と反論しようとした。

「死にたいの?」

素早く遮られ、言葉を失う。それは、向けられた視線の力の所為。
真っ直ぐに見下ろされる黒は、何も感情が見えない。今までは何かしらの色が見え隠れしていた。

でも、この色はない。

怒ってる。今の表情は分かって、少しだけ安心が広がる。こんな事思う事自体、可笑しいんだろう。何処か、壊れているんだろうな。
他人事の様に自己解析をしながら、逃げずに受け止める。
怖いと言えば、ウソになるけど。読めない色より、よっぽどマシだった。
「いえ、違います。」

だから、真実を。ありのままの真実を、教えよう。

「ただ、ボンヤリしてて。」

その瞬間、微かに両目が瞠った。でも、それもものの数秒で、元通り。そして、何時も通りに口が笑った。

「確かに、自殺願望者の表情してなかったね。」
呆然としている顔は可愛かったよ。
なんて、突拍子も無い爆弾発言、投下。開いた口が塞がらない。
「んな、見てたんですか!!」
「うん。バッチリ、両目に焼き付けました。」
なんて、いけしゃあしゃあとにこやかに言い放つ。
「だったら。だったら、助けるまでいかなくても、注意ぐらい促してくれてもっ!」
「そうしたら、結局は同じ結果を招いていたと思うよ?今の君ならね。」
「う、それはっ」
図星。だから、言い返せなかった、悔しい事に。
「それに、君体重軽過ぎだよ。落ちて来たら多少は重力で重い筈なのにさ、静ちゃんじゃなくても全然キャッチ出来たよ。まあ、静ちゃん何かに誰がさせるかって話だけど。」
ひょいと、抱えないしながらもペラペラとまあ良く喋る。こんな人に苦悩した僕が馬鹿らしい、実に。

そして、今気付いたが。

現状として、僕は抱きかかえられている、このデリカシーの欠片も無いこの人物に。

「か、軽くなんて無いです!」
というか、もう離して下さい!大丈夫です。
バタつかせて抗議しても、なんの効果も示さずニッコリ笑っただけ。降ろす気は無いらしい。
「まあ、余興はそこまでにして。」

アンタが、からかって来たんでしょう!!
噛み付こうとして、遮られた。

「帝人君。」

あの時と、同じ声。妙に抗えない。
凄く、心臓に悪い声。

「君はさっき、危険を察知しない程、何を想っていたのかな?」

奥底に眠る何かに、さざ波が立つ。
大きく波打つ心臓。

「誰を、考えていたのかな?」
覗く瞳は、至極楽しそうでそれでいて逃げを許さない様で、慌てて視線を逸らした。

絶対に、確信犯だと思った。
分かっててやってるんだ。本当、意地が悪い、心底。

なのに、ずっと耳にこびり付いて忘却を許さない。それが、いつの間にか許容範囲になっている。


「どんなモノより、輝く君の瞳が、埋もれない君の存在が、好きだよ。」

前よりも、近距離で耳に届く。振動が鼓膜を刺激する。

――好きなんだよね、誰よりも、ね。

過去に言われた言葉と重なる。
なんて、こっ恥ずかしい言葉なんだろう。

「な、何ですか、それ。」

それを、言えるこの目の前の人も、そしてそれを受け取ってしまった僕も。

馬鹿だ。


「好きだよ、全てを壊しても。」

強烈過ぎる。どんな言葉よりも、馬鹿で、狂気で。歯が浮く様な、それでいて身震いする。

それでも。

堕ちた。直感が告げた。
本能が、認めた。認めてしまった。



でも。
今は言うのは癪だし、何よりまだ、言っちゃいけない気がする。

だから。

「助けてくれて、ありがとうございます。」

臨也さん。

服の裾を掴んだら、腹が立つ程に満足そうに笑った。


ああ、これでこの人の思い通りだなあ。そう片隅で思いながらも、でもそのあからさまに分かる歓喜が広がった表情に、満更でも無い気がした。

「帝人君、お礼は?」
「寝ぼけた事、言わないでください。」
「つれないなあー。」
「それより、好い加減降ろして下さい。」
「嫌だ。帝人君にまだ、触れたいもん。」
「ガキですか!」
「俺はまだまだ、若いからねー」
「うわ、だからって、もっと抱き寄せなくて良いでしょう!」
「キスしてくれたら、降ろしてあげても構わないけど?」
「突け上がるな!」


だから、それで良いんだ。
今は、それだけで。




***

この後、うざやさんに額へキスされて、真っ赤になる初々しい帝人君と、かわいいーと上機嫌になるうざやさんが、居たとか、居ないとか・・・
微妙にまだくっ付いてません。
うざやさんに「輝く君の瞳が、埋もれない君の存在が、好きだよ」と言わせたかっただけに書いた文でもあります(笑)

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