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一個人の自己満ブログサイト女性向きの為、BL・801要素が殆どです。苦手な方はご注意ください。 初めての方はカテゴリーの「ご案内」にある「初めに。」の記事をお読みくださいませ。 取扱ジャンルは、DRRR!!/臨帝中心・帝人受けです。 また、各関連企業様、出版社様、原作者様とは、一切関係ございません。
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うざやさんが書きたいです(ちょ)でも、何故か自分が書くと変にシリアスじみてしまいますorz
うう・・・ギャグ書きたい(笑)

なのに5話パロになると、鈍筆になる。どうしてだ;遅くてスミマセンorz
幽帝も書いてみたいんだけどなあ・・・。


たわごと過ぎてスミマセンでした。


今回は、不意に普通な臨帝ネタが書けたのでUPさせて頂きます。
意外に早く出来たので、少々吃驚しています(笑)
臨帝というよりかは、臨→→←帝な感じです。


あ、不意に正帝が書きたくなって来た(なぜ)








listen to・・・



平和です。今日は特に、平和。
空もあんなに青空。久々に眩しいのかも知れない。

でも、何で?

ふと沸いた疑問が頭から離れなくなった。思わず、首を傾げた。


「どうして、こんなに平和なんだろう。」
「ん、何か言ったか?」
独り言のように呟いた言葉は横に居た紀田へと上手く拾われたので、僅かに瞠っ
た。が、それはほんの数秒で終わった。
「んー、」
しかし、どう言えば良いのか分からず。言葉を探すような声が出てきた。
「どうした?」
「んっと...なんだか、平和だなあって。」
「確かに平和だな。」
「でしょ?」
「ああ。」
相槌を打つ。そして、ちらりと横を見た瞬間、何かが違うと感じた。

平和な割には、酷くつまらなそうな、遠くを見ている、寂しい目。

「でも、」
横顔に知らず口が開く。
「浮かない顔してるぞ?」
「へ?」
不意打ちの言葉に、キョトンとさせ目を瞬かせる。もう、あの影はどこにも見当
たらなかった。
見間違いかと思うほどに。
「どうかしたか?」
いや、見間違いなものか。
瞳の奥にチラつく、薄い暗影が移っているのを目敏く発見した。
が、当の本人の帝人は確信めいた言葉に首を傾げるばかりだった。

ただ、言われた言葉ははっきりと刻まれて心に沈殿していく。


何で、こんなに・・・。





「で、どうですか?」
引っ掛かりを覚えた言葉を抱えたままに、気が付けば向かった先。

答えを求める為に、他の人へ意見を。

でも、何で答えを知りたいのだろう?
出ない問いを引きずる。それに気付かない振りをして、見上げる。


「確かに・・・な。」
見つめる瞳にまじまじ覗き込む事数秒、そう噛み締めるように返した。その答え
に眉を顰める。
「僕、そんなにあからさまですか?」
「あからさま、かもな。」
うそ、と小さくうめき声をあげた。そんな様子に、苦笑。
気付いていないのは、本人のみの様だ。しかし、その理由を教えてやるのは何だか癪で、だから上手く隠す。心配という優しさに滲ませて。
「顔色が悪いぞ?」
本人が気付くまでは、そのままで。
そう思うのは、意地悪からだろうか。
「そうですか?」
「気分悪いのか?」
「何も、無いです。本当に何も。」
気遣う表情に、ふるりとゆるく首を振る。

本当に何も無い。でも、何かが奥で引っ掛かって、取れない。
スッキリしない。

顔が歪んでいくのに気付かないまま。

「そういや、いつもより静かだな。」
さり気無く話題を変える声に、俯いた顔を上げた。空はとても良く晴れ渡っていた。眩し過ぎる光に目を細めた。
耳から入る雑音は、都会ならではの喧騒。それなのに、静かと思うのは慣れたからなのか、それともそれ以上に耳に着く音があるのか?
「そうですね。」
「あいつが居ないから静かなのか。」
「へ?」
今、何て?
聞き直してみても、大人は―静雄は曖昧に笑っただけで何も答えを示さなかった。

ただ、アイツというキーワードが頭の中をリフレインしていた。



何で、こんなにざわつくのだろう。
平静な心でいられないのだろう。






「僕が、何で!!こんな思いしなきゃ!!」

ああもう、凄くイライラしてくる。ムカムカする。
何時も通りの日常に溶け込んだ、非常な声が耳に届かないだけでこんなにざわつく。
それが癪で、不服で、でも何だか何とくすとんと納まって、それが悔しい。

答えは、直ぐそこ。手を伸ばせば、傍にある。聞いて回ったのは、確認したかったのだろうか。否定したかっただけかもしれない。


足は自然と向かっていた。
耳につく声を探しに。





「あれ?」
何の手がかりも無く当て度も無く彷徨い歩いていると、いつの間にか夜。効率の悪い事この上ないが、偶然にも見えた。

見付けてしまったんだ。

帝人を見付けた瞬間、表情が鮮やかに変わっていく様を目の当たりにした。
緩く口角が上がり、口を開く。
「帝人君?珍しいね。」
弾んだ声に、渋面を作った。
「本当、頭がどうにかしてます。」

頭を抱えて見せたかった。呆れた声を、馬鹿馬鹿しいと溜息を付ければよかった。
なのに、それは出てこずにただ、真実を乗せただけ。ジョーク応酬も出来ない。

渇いた喉が潤いを求め彷徨う。

見付けないで、真実を。そう思う心を裏腹に、この人物は上手く拾ってくれる。
何時も何時も、腹が立つほどに。


「ん?寂しかった?」
「いいえ、気持ち悪かったです。思いっきり。」
「そっか。それは光栄だね。」
「ちゃんと聞いてます?人の話。」
「帝人君の声は、一字一句聞き逃して無いよ。」
「じゃあ、頭が可笑しいんですね。」
やっぱり見付けるんじゃなかった。
嘆息を付く一方で、ふっと柔らかくなる表情。

迎えにきました。
言葉は紡がない。

ただ。

「何ですか?」
「ん?一緒に帰ろうと思って。」

言わない代わりに、先に差し出された腕を。

「子供ですか?」
「良いじゃん、夜だし。迷子にならない様に、用心だって。」
「・・・あ、そうですか。」
「この案、どう?」

その手を、取ろう。重ねよう。


「帰ろうっか、帝人君。」

凪いでいた心が穏やかになっていった。
不服だけど。とっても。


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